【部員コラム】第449回 「自分の可能性」

 失礼致します。東京都立南平高等学校出身、B類数学科3年の和泉飛鳥と申します。現在男子中長距離ブロックに所属しております。今回コラムを書く機会を頂いたので自分の陸上に対する思いを書かせて頂ければと思います。最後まで読んで頂けると幸いです。
 自分は中学校から陸上を始め、8年間1500mを中心に中長距離種目を続けてきました。その8年間の中で毎年悩まされてきた問題が「貧血」です。自分は生まれつきHb値(ヘモグロビン値)が基準値より低く、今もそんなに高い方ではありません。肺に送られた酸素はHbを経由して全身に運ばれるので、競技時間が長い中長距離選手にとっては特に致命的な問題です。鉄剤を継続的に飲んでいても、夏場は発汗で鉄を含むミネラルが不足し、冬場は走行距離が増え足底の赤血球が壊れ貧血になる…その繰り返しでした。いろいろ対策を講じてみてもどれも大した効果は得られず、貧血になってしまうと心拍数を上げるようなトレーニングも控えなければいけなかったので、泣きながら補強をする日も多くありました。
 走るのをやめてしまおうかと考えた時期も何度もありましたが、今まで続けてこれたのは同期や先輩の存在があったからです。大学に入ってからも思うように結果が伸びず、1年生の冬は貧血に悩まされ自暴自棄になっていました。そんな時、同期の舞奈や千尋が心配して声をかけてくれたり、入野さんをはじめたくさんの先輩方が長い目で見た練習の計画を一緒に考えて下さったりと多くの人に支えられて乗り越えることが出来ました。自分一人ではここまで続けることはできなかったと思います。
 3年生の同期は辛いことがあると親身になって相談にのってくれて、自分のPBを自分のことのように喜んでくれます。正直、入部当初は関東や全国の舞台で活躍しているみんなが自分とは住む世界が違う遠い存在のように感じていました。しかしそうではなく、結果を出している人ほど自分に厳しく、目標に向かって努力していることを痛感しました。実力者が集まる関カレや全カレで力強く走れるのは、今まで積み上げてきた努力あってこその結果なのだと強く感じます。
 大学に入ってから毎日jogをする時、自分が関カレの舞台で走っている姿をよく想像します。まだ実力は同期の足元にも及びませんが、関カレの舞台で最高の仲間と一緒に戦うことが自分の一番の目標です。自分の可能性を信じて悔いのない陸上人生にしたいと思います。

長くなりましたが最後まで読んで頂いてありがとうございました。