第494回「私の好きなこと」

女子中長距離ブロック 4 年の矢島美緒と申します。私は小学校 1 年生から現在まで
の 15 年間、陸上競技をやり続けています。ここまで陸上を続けてきて気付いたこと
は、私は走ることが大好きだということです。

「いやいや、好きじゃなかったら大学まで続けてないでしょ。」「陸上部なんだから
当たり前じゃないか。」と思われるかもしれませんが、私はここまで陸上を続けてきた
からこそ、ようやく走ることの楽しさに気付くことができました。順位やタイム、周
りからの評価といった陸上を通して得られる結果だけではなく、走ること自体の気持
ちよさや素晴らしさを感じられるようになったのです。このことに気付いたきっかけ
は今年の 1 月です。新年早々、1 週間高熱が続いたり交通事故に遭ってしまったり蕁麻
疹が出てあまりの痒さに 2~3 日眠れない夜を過ごしたり…。年末からの足の怪我で思
うように練習を積めていなかったところにこのような出来事が立て続けに起こり、練
習できないどころか毎日を当たり前に普通に過ごすことさえ難しい状況でした。自分
が倒れている中、仲間たちは冬期練習でどんどん力を付けていることに焦りを感じた
り、集合日に「なんで自分は病院にいるんだろう。」と悲しくなったりとメンタル的に
も苦しい日々を送っていました。この経験から、私はいつも健康に過ごせていること
のありがたさ、そして元気よく走れることの素晴らしさを実感したのです。自分が普
段やっている競技というのは心身ともに健康だからこそできているものなのだと、走
れることの尊さを改めて感じ、それができている今という時間を大切にしたいと思い
ました。

走ることは苦しいです。心拍数も上がるし脚への疲労も伴うので当然のことなのか
もしれません。また、競技を続けていると過去の自分と比較して落ち込んだり周りと
自分を比べて焦ったりすることや、楽しいことや嬉しいことよりも苦しいことや悔し
いことの方が多いように感じることもあります。ふと、「なんでこんな苦しいことやっ
ているのだろう。」と考えることも何度もあります。ですが、走り終わった後はいつも
すっきりとした気持ちになり、「今日走らなきゃよかったな。」と後悔したことはあり
ません。ただ走りたい、走ることが好き、より速く走れるようになりたいからという
純粋な気持ちを大切にして楽しむことにより、結果的に競技としても良い成績につな
がると信じています。だからこれからも常に楽しみ、喜びや感謝の気持ちを持って走
っていきたいです。

今回このようなコラムを書いてみて、やっぱり私は走ることが大好きなのだと感じ
ました。走ることが好きで始めた陸上を、好きな気持ちのまま楽しめていることに幸
せを感じ、残り少ない競技人生を楽しみたいと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました