【部員コラム】第433回「昨日よりも今日」

こんにちは。群馬県立中央中等教育学校出身、A類保健体育選修2年の山口千尋です。現在、女子中長距離ブロックに所属させていただいております。
このようなコラムを書くのは初めてのことですが、私の陸上に対する思いを書かせていただきたいと思います。拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
私は小学校5年生から高校3年生まで800mを専門に走っていました。ですが、大学に入り競歩を始めるという決断をしました。なぜ急に種目を転向したか。大学に入学するために上京し、新たなスタートを切った環境の中でふと、新しいことに挑戦をしてみたいと思ったことが一番の理由です。競歩なんてルールもフォームも何もかもわからないという状態で、ゼロからのスタートになりました。こんな私でしたが、温かく迎え入れてくださったコーチや競歩パートの先輩方のご指導によって、練習も多く積めるようになり、試合では記録を順調に伸ばすことができています。初めてウォークの試合に出させてもらった時、私には持ち記録がなく、完歩できればどんな記録でも自己ベストになるという経験をしました。高校まで走っていた800mでは自己ベストを更新することが難しく、行き詰まっていたので、自己ベストを出せる喜びを久しぶりに感じることができた試合になりました。やはり自己ベストを出せると、嬉しさだけでなく、さらに記録を更新したい、という向上心も同時に高まるのだと実感しました。しかし、今は順調に記録更新できていても、記録に伸び悩む時期がいずれ訪れるかと思います。では、そのような時、向上心は生まれないのでしょうか。私はそんなことはないと思います。昨日の自分では出来なかったこと、自分になかったものが今日は出来るようになった、何かを得られたということが向上心を高めるために重要であると考えるからです。競歩はとても奥深い種目です。独特なフォーム、腕の振り方や足の接地、腰の移動の仕方など日々模索中です。研究しても研究し尽くせることがないからこそ、私は競歩という種目に惹かれたのだと思います。得られたものを自覚して1歩前に進める日。出来るようにならなくても、原因を把握して課題を見つけられる日。そんな1日1日を過ごしていく中で、向上心を高めていけるのではないかと考えています。「昨日の自分」より「今日の自分」は1つ成長できているか。向上心を高く持つことによって、陸上としっかり向き合うことができ、自分で掲げた目標を達成することができるのだと私は考えます。今後も常に向上心を持ち、自分を成長させられるように練習に励んでいきたいと思います。