第490回「みんなが教えてくれたこと」

 失礼します。青森県立青森高等学校出身、A類保健体育選修4年の横山幹真です。男子短距離ブロックに所属しています。この度はコラムを書く機会をいただきありがとうございます。

 突然ですがつい先日、僕にとって嬉しい出来事がありました。それは同期の雄理が400mHで関東インカレの標準を突破したことです。一年生の時から頑張っている姿を間近で見てきた僕にとって、それはまるで自分のことのように嬉しかったです。雄理の努力が報われて本当によかった、そう思える瞬間でした。
 と、同時に自分に対して悔しさや情けなさを感じました。というのも僕は一ヶ月前、試合で肉離れをしてしまいました。関東インカレのリレーの標準切りがかかっていたレースを走り、無事に標準を切ることはできたものの怪我をしてしまい、今は走ることができていません。みんなは標準切りに向けて必死に頑張っている中、自分は何もできずバイクを漕ぐのに必死。「自分は何をしているんだろう」と怪我をしてからしばらくはやるせない気持ちでいっぱいでした。

 でも怪我をしたからこそ気づけたこともありました。それは陸上や短男に対する思いです。大事な時期に怪我をして走れない悔しさを感じたということは、裏を返せばそれだけ今シーズンにかける思いが強かったということだと思います。正直、去年までの僕ならこんなこと感じていないと思います。早く復帰して短男みんなと一緒に走りたい、ベストを出して短男のみんなや卒業して行った先輩たちに恩返しがしたい、またリレーに出て稔十とバトンを繋ぎたい、など思うことは沢山あります。
 こんな風に思えるのも短男のみんなのおかげです。普段じゃ絶対言えないけど、いつもありがとう。感謝しています。

 短男だけじゃありません。いま、学大陸上部のみんなは関東インカレの標準切りに向けて一丸となっています。みんなの標準切りやベスト更新の報告を聞くたびに、テンションが上がってバイクやらウエイトやら補強やら頑張れます。余裕でタバタいけます。それくらいいまの僕の原動力になっています。このコラムが掲載されている頃にはみんなの標準切りも大詰めを迎えていると思いますが、一人でも多くの人が標準突破、ベスト更新してくれることを願っています。本当に怪我だけには気をつけて!もちろん僕もみんなみたいに活躍できるように1日でも早く復帰します。

 と、ここまで僕が怪我をしてからの出来事や気づいたことについてありのままに書きましたが、これらは全てみんなの頑張る姿が僕に教えてくれたことです。ありきたりなことばかり書いている気がして読み返すと恥ずかしいです。こんな風に僕が思っていることを書くのは最初で最後にします。でもだからこそ、みんなの努力は嘘偽りのないものだと僕は断言します。今度は自分がみんなに還元する番。そう思って僕もみんなのために今できることを積み重ねていきます。
 長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。