第485回「数値化できない努力」

失礼致します。宮城県仙台育英学園高等学校出身、E類多言語多文化サブコース3年の色摩優那と申します。現在はトレマネブロックに所属しており、競技会や大会などでは主にマネージャーとして活動させていただいております。

私は中学から高校までの6年間、選手として陸上競技に励んでいましたが、そこでは割と数字に表れる結果を重視するタイプでした。結果が全てではないと分かってはいるものの、どうしても数値化されるタイムや順位以外の部分に表れる成長に目を向けることができず、数字で示される結果が今までの自分の努力の全てだと思い込んでいました。

だからこそ、トレマネブロックに所属する身として入部してから1年ほどは、数字として結果に表れることのないトレマネとしての自分の活動に悩むことが多くありました。自分は学芸大学の陸上競技部に所属するマネージャーとして選手の役に立てているのか、自分よりも仕事ができる先輩方や同期の存在があれば自分は部にとって必要ではないのではないか。コロナ禍で部内での人間関係の構築が難しかったことも影響していたかとは思いますが、数値化される結果を追い求める6年間を過ごしてきた私は、その日々と今の活動とのギャップに悩み、自信を失っていました。

ですが、3か月後に4年生となる今、失っていた自信を取り戻しつつあると感じます。その変化を与えてくれたのは、トレマネブロックに所属していた先輩方、そして現に所属している同期と後輩の存在です。選手のために出来ることは何かを常に考える姿勢、タイム計測に奮闘したり、選手の競技に貢献するためにより良いマッサージを学んだり研究したりする姿。トレマネブロックに所属する全員が見せてくれるその背中は、数字に表れることのない努力の大切さを教えてくれて、誰かを支えるという立場に価値を見出してくれました。そして、自分の競技に全身全霊で励みながらも、部のためを思って行動し、相手を思いやることのできる選手からも、数字に表れる結果が全てではないということを学びました。だからこそ、残りの冬季、そしてマネージャーとして迎える最後のシーズンは、尊敬する部員の背中を追いながら、自分の活動に自信を持てるようになりたいです。そして、選手に必要とされるマネージャーであり続けたいです。