478回「たかがかけっこ、されどかけっこ」

こんにちは。新潟私立新潟明訓高等学校出身、B 類保健体育専攻 1 年の西野拓志と申します。コラムを書かせていただける機会をありがとうございます。最近同期のみんなにたぶん馬鹿だと思われていると思うので、今回このコラムで意外といい文章書けるのだなと 思わせたいです。冗談ですが、今回はせっかくコラムを書かせていただける貴重な機会を いただいたので、自分の陸上競技に対する思いを書かせていただこうと思います。最後ま で読んでいただけると幸いです。そして読む際、私の好きな言葉が「たかがかけっこ、されどかけっこ」であることを頭の片隅に置いておいてほしいです。

皆さんは「走るだけの何が楽しいの?」こんな言葉を誰かに聞かれた経験やどこかで耳にした経験はありますか?こんな THE あるあるみたいな言葉ですが、きっと大学まで陸 上競技を続けてきた人であればどこかで聞いたことのあるセリフだと思います。私自身も 実際に聞かれたことがあり、その時はこんな漫画みたいなセリフ言ってくる人本当にいる のだと感心さえした覚えがあります。私は、このセリフはきっと陸上競技の楽しさを知ら ない人たちが言ってくるのだなと思っています。そして毎回こう答えます「たかがかけっ こだけどめちゃ奥深いんよ」と。「たかがかけっこ、されどかっけっこ」この言葉は私の 中学時代の陸上部の顧問の言葉です。陸上競技が好きな人はこの言葉の意味はすぐに分か ると思います。たかが競争。種目によっては 10 秒弱のために莫大な時間、生活、青春を かける。これは簡単なことではないと思います。陸上競技はシビアです。自分の怠惰の結 果が、変えることのできない記録として数字で突き付けられます。対人競技とは違い日々 自分との戦いです。努力、継続し続ければよい結果として自分に返ってきますが、努力の形、継続の仕方は選手それぞれです。しかしだからこそ奥が深く、楽しいのではないでし ょうか。自分と、陸上競技と真摯に向き合った選手だけがより上の景色が見ることができ る。そしてその原動力は、ほとんどの陸上選手がただただ陸上競技が楽しい、走ることが楽しいという思いであると思います。走る動機はきっと小さいころ鬼ごっこが楽しかった あの頃と変わらないでしょう。ただもっと速く走るために深く追求する。まさに「たかがかけっこ、されどかけっこ」だと思います。やはり陸上競技はかっこいい。陸上選手はかっこいい。そう思わせてくれる言葉です。
そして東京学芸大学陸上部にはそういった精神を持った選手が多いと感じています。練 習前のジョグでさえ最後の 100mを満面の笑顔で競い合う同期たち。ただ競い合うことが 楽しいその一心で走っているように見えますが、心の奥底では一つでも多くこいつに勝ち たいそんな熱い思いがあるのでしょう。“かけっこ”を楽しみながら内なる闘志を燃やしている。私はそんな東京学芸大学陸上部が大好きです。どの時間でもグラウンドに行けば誰かが走っている。誰かと陸上競技について語ることができる。東京学芸大学のどの場所よ りも素敵で濃くて有意義な時間を過ごせる場所であると思います。そしてそれはこの先 3 年間私たちが4年生になり陸上部を引っ張っていく立場になったとしても変わらない、変えてはいけないものであると感じています。そしてそう思えるのも、陸上人生で初めて自己ベストを更新できず悔しい思いをしながらも、間違いなく充実したシーズンにしてくれ た憧れの先輩たち、男女関係なく仲が良くてみんながみんな大好きな最高の同期たちがい てくれたからです。今思えば個人種目ではうまくいかない大学 1 年シーズンでしたが、関東インカレ、全日本インカレではマイルメンバーとして走らせていただく機会をいただき、納得のいく結果ではありませんでしたが自分の走りを大舞台でできました。その際バ トンを握りながら私が考えていたことはとにかく楽しく、とにかく気持ちよくというもの でした。いつも陸上部のみんなと練習中にしている“かけっこ”を思い出しながら走ってい ました。「たかがかけっこ、されどかけっこ」この先も私の陸上人生のスローガンであり 続けるでしょう。そして大好きな仲間と一緒に質の高い“かけっこ”をし続けたいです。

私には、大学4年次に全日本インカレでトップ8に残るという目標があります。この目 標も学大陸上部であれば達成できる、そこに向かって突っ走れると確信しています。そう 思わせてくれる環境が学大陸上部にはあります。まだまだ大学陸上これからです。先輩の 皆さん、同期のみんな、未来の後輩たち、まだまだ未熟な自分ですが一緒に上の景色を見 に行きましょう!!学大は負けない!!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。微々たる力ではありますが、このコラムが少しでも陸上競技に興味を持ってくれるきっかけ、手助けになれば幸いです。