【部員コラム】第445回「考えて練習するということ」

こんにちは。兵庫県立川西緑台高校出身、E類生涯スポーツコースの玉利朱音です。陸上競技部の中長女子、競歩ブロックに所属させていただいています。

私は中学から陸上を始め、高校1年生の秋から怪我のリハビリがきっかけで競歩を始めました。先輩にも後輩にも競歩を専門としている選手が多く、多い時には男女合わせて10人程で校門前の道路で練習していたこともありました。先輩や先生から熱心な指導を受け、毎回いいタイムを出せたわけではありませんが、たまにタイムが分単位で一気に縮まったりするので練習も試合もとても楽しかったです。しかし、ある時軽い怪我をしたのですが、それを境に今までのフォームが分からなくなってしまいました。今までなにも考えずに歩いても伸びていた膝が伸びなくなって、インターハイの県予選前なのにどんな練習をしても全くダメ。結局焦って焦って、県予選で失格してインハイに出場することができずに終わってしまいました。この時に、自分がいかに何も考えずに競技に取り組んできたかに気づきました。メニューは全て先生任せ、上手く歩けた時はあーよかったーで済ましフォームがしっくりこない日はガムシャラにメニューだけはこなしてやり切った気になっていました。どうして上手くいったのか、いかなかったのか、体の調子や気持ちなんて何も考えていなかった、だから調子がいい時はどこまでもやれるけどスランプになった瞬間何もできなくなってしまったんです。そんな適当な選手が全国で戦える訳がありませんでした。
高校陸上でのリベンジをしたくて競技継続を決意しましたが、大学では高校よりも自由度が上がり、何をするにも自分で考えて決断しなければならないことばかりです。練習でも、どうしてこの練習をするのか、この練習を経て自分はどうなりたいのか、そのために次の日はどんな練習をするべきなのか、全て自分で考えて実行に移さなければなりません。入学当初はとてもキツかったですが、先輩が「自分で考えて強くなっていけるのが大学陸上の面白いところだよ!」と言って下さり、その大変さも含めて楽しいんだと前向きに捉えていくことができました。今でも「考えて動く、練習する」ということが下手でその場の気分で動いて後で後悔することだらけです。

しかし、試行錯誤しながらではありますが、どういった練習をすればレースでの結果に繋がるか、どういう気持ちがフォームの乱れに繋がるのか等が段々わかってきました。考えることが、タイムとしての結果にはまだ結びついていませんが、競技者としての自分自身のレベルアップに少しは結びついているような気がして楽しいです。入学当初、助言を下さった先輩にとても感謝しています。これからも頭を使って、足もちゃんと使って、膝は伸ばして、練習を確実に結果に繋げていけるよう、地道に頑張っていきます!