【部員コラム】No.361~370

『やりたいことを犠牲にする勇気』

はじめまして、埼玉県春日部東高校出身、G類生涯スポーツ専攻中長ブロックの髙橋直己です。     

春日部東高校は、マラソンランナーの川内優輝選手の出身高校でもあります。     

ここから、本題に入ります。皆さんは、陸上生活を邪魔する欲に会ったことはありますか?体に悪いが美味しい食べ物だったり、練習時間を削ってしまう遊びだったり、考えればたくさんあると思います。僕も何度もそのような欲に会っています。実際僕も昔は体に悪い物を食べたり、練習時間を削って遊んだりしていました。しかし、ある話を高校の顧問の先生から聞いてからは、やりたいことを我慢して犠牲にすることができるようになってきました。その話とは、陸上生活とは、我慢の連続でやりたいことを我慢して犠牲にした物が多い選手ほど強い選手だと言われました。     

確かに、本当に陸上で結果を残したいなら練習やケアの時間を削ったり、体に悪い食べ物を食べたりしていてはいけないのだと思いました。また、やりたいことを犠牲にできるようになってからは、真剣に陸上と向き合えるようになったので、大会に出るごとに自己ベストが出るようになりました。     

逆に、陸上に真剣に取り組んでいても、記録が伸びない時があると思います。記録が伸びない時期は、誰にでもあります。そんな時に、ストレスが溜まって過食したり、練習量を減らしたり我慢することができなくなる人がいます。せっかく練習してきたのにもったいないと自分は、思います。トップ選手とそうでない選手との差は、記録が伸び悩んでいる時期の過ごし方が関係していると自分は思います。学生トップクラスの選手は、スランプに陥ってもストイックに陸上生活を送っていました。     

まとめると、誰もが日本や世界のトップ選手を目指したり、自己ベストを出したいと思っていると思います。その人たちに近づいたり、自己ベストを出すためには、一つの方法としては自分のやりたいことを我慢して犠牲にする勇気を持つことだと思います。そうすれば、もっと陸上に真剣に取り組めると思います。     

読んでいただきありがとうございました。
2015年4月28日 高橋 直己

『案外、丈夫にできている。』

どうも。B保3年混成ブロックの津吹アイリです。

題名は私が大学に入ってから強く感じたことです!人間、脚一本ダメにしてもなんとか元に戻せるし(素晴らしき医学の進歩)、睡眠時間が少なくても走れるし跳べるし投げれる。1年間、怪我でぼーっとしてても3ヶ月トレーニング積めば元通りぐらいにはなる。
人間の身体って、案外丈夫にできているんだなぁ~と。

しかーし、精神的な疲労でバランスが取れなくなった場合、話は別だと思っています。心もちゃんと休息をとって、整えてあげないとダメです!むしろ、身体が整っていても心が整っていないと、ちゃんと身体が使えなくて「練習してるのに~」って、どんどん辛くなっちゃうのかなと。陸上を始めてから、それで潰れかけてる人、潰れていく人をいっぱい見てきました。

気持ちって大切です。私が陸上に戻れたのは、その”気持ち”が途切れなかったからだと思います。(靭帯は切れましたが。笑)
怪我で1年間ぼーっとしてたんですけど、その間に実は色々と考えてて。(何を考えてたかは秘密です。笑)
大学生らしい遊びも飲み会もそれなりに楽しいけど、『陸上がない人生なんて刺激的じゃない!』と、強く思い、また陸上の世界に戻ってくることができました。
戻ったものの、ぺらぺらな身体だとなにもできなくて『もっと楽しみたい!』の気持ちだけで、ゴリラだらけの混成ブロックに武者修行しに行けましたし。笑

実際、混成のメニューは一般女子化した身体にはハード過ぎて、冬期はずっと身体ボロボロだったのですが、それよりも走ることがとっても楽しくって!!精神的に元気だったので『皆で走れて幸せでした!』っていうのがこの冬期の感想です。笑 ちんちくりんな私を受け入れてくれた混成ブロックには、本当に感謝しています。

この2年間で様々な体験をして、自分をコントロールするのは自分でなければいけないと反省しました。『300m3×3sやれ!』ってのと、『300m3×3sやる!』って自分で決めるのは、やってることは一緒ですが、全く別物だと思っています。前者は走り終えてから体力とやり切った自信がつく(かもしれません)が、後者はそれらに加え、まず『自分はそれを選んだ』ということに自信が持てるかなぁ~って。こういう小さいことが、(当たり前のことなんですけど)実は難しくて。でも、陸上部にはそれができる人が結構いて、皆とっても気持ちが強くて。『全ては気持ち次第ってことかな』ということを、陸上部で学ばせて頂きました。

ですから、まず自分をちゃんと理解して心を整えるのが私の最近の課題で(“整える”がポイントかなと)
結果が分かりやすい筋肉トレーニングなどに比重を置きがちですが、同時に心のトレーニングもしていければもっと楽しく陸上に取り組めるのでは!?と考えています。だって、みんな陸上が好きって気持ちは絶対持ってると思うので!そこをもう一度、大切にしてみませんか?

心が辛くなったら思い切って心を休めましょう!私でよければ話聞きますので!これでもかってぐらい褒め倒しますよ~。笑
怪我中にたっっっくさん励まされた恩返しを、卒業までにさせてください。色んな方に感謝してもしきれないぐらい感謝してます!ビバ恩返し!

なんだか、なにが言いたいか分からなくなってきました。笑 でも、大体のことはなんとかなるので!すぐに諦めず、今シーズンも一緒にのんびり頑張りましょ~!
2015年4月20日 津吹 アイリ

『白梅4人組座談会―勝ちたい、だから頑張る。』

部員コラムインタビュー記事も早くも第4回目を迎えました。今回はお相手側からの提案で、現在陸上競技部に所属する白梅学園出身の4選手での座談会形式としてお送りします。中長女子の鈴木翔子さん(新4年)、短距離女子の安西この実さん(新3年)、中長女子の卜部蘭さん(新2年)、跳躍女子の利藤野乃花さん(新2年)の4選手です。(以下敬称略)  

―初の座談会形式ということでよろしくお願いします。   
4人「よろしくお願いします!」  

―まず場の空気を軽くしたいのでそれぞれの他者紹介をお願いします。それでは、鈴木→卜部、卜部→利藤、利藤→安西、安西→鈴木の順でお願いします。  
鈴木「えーと、蘭は高校の時からキツイ練習でも絶対キツイって言わない。この子本当に人間なの?って思う。人のことも悪く言わないし、人間として本当に尊敬できる!!あと、テンションがジェットコースター。笑笑」  
安西・利藤「笑」  
卜部「ありがとうございます!野乃花は、マルチな才能を持っていて、おそらくバイト先でも周りを笑顔にしていると思います。本当に周りを笑顔にできます、色んな意味で。笑」  
鈴木「バイトと言えば?」  
利藤「え、本当にやるんですか??」
(中略)  
利藤「この実先輩は凄い細かいところまで気配りができます。ライバルでもあるけど何でも話せちゃう、信頼できるお姉さん的存在です。」  
安西「翔子先輩は周りからは「ダハハハ」な感じですけど、実は熱い女で相談してもしっかり考えて答えを返してくれます。何でもしゃべっちゃうし、相談もするんですけど、スピーカーなんですよね。笑」  
鈴木「ダハハハ笑」  
安西「でも、陸上が大好きで色んなことに挑戦するチャレンジ精神があって、挑戦した色んな事もできてしまう人です。」

―そして、ついにこの4月でついに白梅勢も7人になります。  
卜部「打倒韮山です!」(注:現在韮山高校出身者が部内で最も人数が多い。)

―外から見ていると、先輩後輩の仲も良好に見えます。実際のところはどうですか?  
安西「でも高校の時から・・・」  
卜部「家族みたいですよね!」  
3人「確かに!」  
鈴木「先輩とか後輩とかじゃないんだよね。」  
安西「後輩というか、姉妹(きょうだい)のような存在。」  
鈴木「他の人とは違う。他の学大の人とも普通に仲いいけど、白梅の人はなんか違う。特別。」  
安西「ずっと一緒に居ても苦にならないというか・・・なんて言うんだろう。」  
鈴木「言葉にできない。プライスレス!」  
3人「うまくまとめましたね。笑」

―高校と大学が近くて環境の変化は少ないと思いますが、高校時代と大学時代で大きく変化したことはありますか?  
鈴木「安西が女になった!笑 高校のときは少年のような髪の長さだった!鈴木、卜部、利藤は似てるって言われるけど、安西は別。笑」  
卜部・利藤「笑笑」  
安西「Yeah!笑 (大学に入ったら)髪も伸ばしたかった。高校時代は美容院でも、後ろはいらないって感じでしたね。笑」  
卜部「大学に入って部の人数が増えて、色んな種目の方と関われるようになりました!」  
安西「確かに!女子高だったってのもあるけど、男子と練習できるようになった。」  
鈴木「(競技の)レベルも違うし、考えてることも違う。色んな人がいて、色んな話しを聞けて、世界が広がるというか、、、視野が広がった!!Yeah!笑」  
利藤「うーんと、高校のときは先生の練習をただこなすだけだったのが、大学に入ってからは自分で考えて練習することが多くなって、考えることが増えたと思います。」  
3人「確かに!」

―4人が競技をする上で最も意識していることはなんですか?」  
安西「私はとにかく楽しむことですかね。」  
鈴木「同じ~笑」  
安西「とりあえず、陸上が好きだから始めたし、この前のミーティングでの岩崎(領)さんの「好きなこともできなかったら、嫌いなこともちゃんとできんのか」という言葉が特に響いています。(陸上を)嫌になったことはありましたが、嫌いになったことは一度もありません。」  
利藤「私は、周りに流されないで、目標をぶらさないで自分のペースで競技に取り組むことですね。」  
3人「My way!笑」  
利藤「on the way?on my way?on the my way?・・・わかんない笑」  
卜部「(on the wayって)なんか道にポツッといる感じですよね!笑」  
(一同爆笑)  
(中略)  
卜部「私は感受性豊かに競技をしていきたいなって思います。特に大学に入ってから思うようになりました。合宿のミーティングで岩科(怜)さんが仰っていた、「初心に帰る」じゃないですけど、一番緊張したのが小学生のマラソン大会だったんですよ。両親が陸上をやっていたこともあって、幼い頃から陸上に携わってきて陸上も深いなと思うようになりました。」  
安西「蘭は噛めば噛むほど味が出ます。実は漫画好きなんですよ。笑」  
卜部「スポ根漫画とか好きなんですよね。スポーツ漫画を人生の教科書って呼んでます。」  
鈴木「名言出ました!!笑」  
卜部「プロの野球選手が、そういう漫画から人生に必要なことを学んだって言ってたんですよ。」  
鈴木「私は大学に入ってから、色んな人と話すようになって、色んなことを聞いてチャレンジしてみるみたいな。でも、全部自分次第だと思う。1,2年の時は良くなかったけど、それは自分次第でどうにかできることだと思うし、良い意味で自己中になりたい。人に迷惑をかけない自己中に。」  
卜部「人生の教科書です!笑」  

―それでは昨シーズンの振り返りと今季の目標をお願いします。  
鈴木「去年は関カレ標準を切れてなかったから、とりあえず関カレに出たいという気持ちでやってきたかな。(白梅の)他の3人にはいつも置いて行かれていたという感覚で、やっと追いついたと思う。ラストシーズンは白梅の先輩として、格好良い姿を見せたい。」  
卜部「私はケガをした状態で入学してきて、色んな人に支えて頂いていることを実感しました。今年はチームのために少しでも力になれたら、と思います。「学大好きだな。」という気持ちが今の力になっています。」  
利藤「高3で疲労骨折をして、1年間試合に出れなくて、次の年(2014年)にやっと試合に出れました。失うものは何もないという気持ちで色々やると、幅でベストを更新して、色んな種目で標準を切ることができました。今年も何事も恐れずに、大胆にやっていきたいと思います。」  
安西「1年生はマイペースにやって、2年生でベストを出すという計画を立てていたので、計画通りという感じです。ベストが出て本当に良かったです。今年はもっとみんなをワクワクさせるレースをしたいです。両リレーもそうですけど、人を泣かせたい。感動させたいです。」

―最後に一言お願いします。  
卜部「こんなに冗談交じりで話せたのも、白梅の4人だったからだと思います。」  
鈴木「こんなおかしな白梅の人たちを暖かく見守ってくれている学芸のみなさんありがとう。」  
安西「今年はまた3人増えますけどよろしくお願いします。変な人ですけど、皆頑張り屋なんです。」

―ありがとうございました!

◇編集後記  
仲良しの白梅4人組の座談会は終始笑いの絶えない、賑やかな会となりました。冗談を言いながらも、要所要所でしっかりとした発言が出てくることに、競技に対する真摯な姿勢を感じました。予定時間を約10分もオーバーしてしまい、泣く泣く中略としてしまった箇所も多数あります。2015年度の白梅勢の活躍を楽しみにしています。

(聞き手・編集:HP係3年 片井 雅也)
2015年3月27日 鈴木 翔子 安西 この実 卜部 蘭 利籐 野乃花

『また敗けるぞ』

こんにちは!     
G類生涯スポーツ専攻1年、投擲ブロックの宮入紳豪です。専門は円盤投です。     

今回、題名に使わせていただいた『また敗けるぞ』という言葉は、現在陸上部の倉庫に貼り出されている「冬季練で辛くなった時自分を奮い立たせる言葉」として書かせていただいたものです。     

この言葉には、「ライバルに敗けるぞ」というだけでなく、「自分自身に敗けるぞ」という意味も含まれています。     

この言葉を選んだ経緯について少し書かせていただきます。     

私は昨シーズン、関カレ(2部)で2位、四大学対抗戦で2位、二十四大学対抗戦で5位、関東選手権で9位と、勝てるはずの試合で敗けたり、入賞を狙える試合で予選落ちしたりと、多くの悔しさを味わいました。     

敗因は「油断」です。     

もちろん、実力不足もあると思いますが、普通に戦えば勝てるだろう、敗けることはないだろうといった心の「余裕」が、「油断」という名の大敵となり、数cm差の敗けや、予想外の敗けを導いてしまいました。まさに「油断大敵」です。     

ただ、「油断はするな」とはいいません。ライバルとの差があれば、どうしても「油断」はうまれてしまいます。だから私は「油断」しても勝てるくらい強くなろうと決心しました。     

このように「敗ける悔しさ」を痛感し、「勝つ喜び」を手に入れようと決心した自分が、キツい冬季練習から逃げ出したくなったとき、どんな言葉で自分を奮い立たせられるのかと考えた結果「また敗けるぞ」という言葉になりました。     

「敗けるぞ」という言葉だけでも奮い立たせられますが、「また」をつけることで今までの敗けた試合が思い出され、たった6文字でこの上ない屈辱感がうまれ、それが自分の原動力になります。     

実際に練習中この言葉を見て、「こんなところで立ち止まっていられない、どんな練習でもかかってこいや!」という気持ちになれました。     

そろそろ辛い冬季練習も終わります。手を抜いた覚えはありません。結果で証明しようと思います。みなさんもシーズンに向けてしっかり調整していきましょう!
2015年2月25日 宮入 紳豪

『200m』

こんにちは 
東京学芸大学2年の短距離ブロックの加藤裕介です。

いよいよシーズンインまであと少しとなり、仕上げの時期に入っていると思います。
さて、題名で書いた通り今シーズン、関東インカレでは200mで勝負したいと思っています。その意気込みなどをこのコラムに書きたいと思います。

昨シーズン私は自己ベストを約0.5秒更新して21秒52というタイムを出しました。しかし、関東インカレ1部では、このタイムだと予選敗退は明らかです。「専門種目を200mから400mにする」そんなことを昨シーズン終了後、ずっと考えていました。スピードという点においては400mだと、このタイムは1部でも戦っていけるものだと思います。

しかし、自己ベストを出した時、24大学対抗戦での走りを振り返った時、まだまだ伸びるという感覚が自分の中にはありました。「ここで、400mに専念したら悔いが残る」そんなことも考えるようにもなり、「来年は200mで勝負しよう」と決心しました。当たり前のことですが、陸上競技で大切なことは、どれだけ自分の可能性を信じられるかだと思います。関東インカレ入賞という大きな目標に向かって、残りの冬季練習頑張ります。
2015年2月18日 加藤 裕介

『追いかける!』

こんにちは!     

G類生涯スポーツ専攻1年の宇喜多七海と申します。女子短距離ブロックで400mと400mHを専門にやっています。     

私は、特にこれといった実績のある選手ではありません。中学生の頃はバスケ部に所属しており、陸上を本格的に始めたのは高校に入ってからのことです。そんな私にとって学芸大の陸上部はとてもレベルが高く、最初はただただ圧倒されるばかりでした。自分の実力のなさや陸上の知識のなさを思い知り、「自分はここにいて良いのだろうか?」と、思い悩んだ日々もありました。しかし、それは今となっては過去形です。そして過去形になったのには理由があります。毎日練習を重ねるうちに、私の中で意識の変化が起こったのです。     

“高校時代の自分からしたら考えられないような凄い人達と一緒に走ることができている、それってありがたいことだ。周りと差があるのは当たり前なんだから、この環境に感謝して自分は全力で追いかければいいだけだ!”     

そんな風に、だんだんと今の状況を前向きに捉えられるようになっていったのです。そういった意識を持つようになったら、なんだか練習が楽しくなりました。周りを追いかけ、少しでもその差が縮まる時の楽しさを感じられるようになったのだと思います。     

もちろん、楽しく思える時ばかりではありません。私は根がかなりの負けず嫌いなので、できないことが多いのは悔しいです。しかしそこで、自分にはどうせ無理だといって投げ出すのではなく、今できないことができるようになった時の可能性にかけて、頑張りたいと思うのです。     

そして大学生活の残り3年間の中で、ただ追いかけるだけではなく自分自身も周りに刺激を与えられる選手になりたいです。なってみせます。     

これから先めげそうになる瞬間は山ほどあると思います。でも私は、学芸大学の陸上部の一員であることを誇りに思って精一杯走っていきたいです。自分の努力次第でどうにでもなるこの先が、“楽しみなもの”になるように今日も1日頑張ります。     

自分の思いを長々と書き連ねた内容となってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!
2015年2月17日 宇喜多 七海

『ぶれない気持ち。』

こんにちは。B類保健体育専攻一年の内川佳祐です。走り幅跳びをやってます。今回コラムを書くにあたり自分の経験談も踏まえ、みなさんに発信していこうかなと思います。     

私は陸上をはじめて10年以上たちます。体格に恵まれているわけでもない私は、特に技術に磨きをかけ、ギリギリのところで全国の猛者達と戦ってきました。走り幅跳びは私にとって「一番自信を持って勝負の場に立つことができるもの」です。がっつり魅力にはまってしまい、とりあえず今にいたるまで陸上を本気でやめたいと思ったことはありません。     

ですが、これまで続けてきて決して良いことばかりではありませんでした。思うように記録が伸びず、どんどん自信が持てなくなっていった時期もあります。特に脊柱側湾症によって体の節々が痛むようになってからは、何となく不安を抱きながら練習していたことを覚えています。     

陸上競技は日々の練習に対する気持ちの持っていき方がとても大切になってくると思います。気分がのらない日だってあります。人間ですから。でも、そんな日でも気持ちをのせて練習をやらなきゃ全く意味がないし、結局結果も出ません。だからこそ、高い目標を持つことであったり、お互いを高め合える存在がいるということが重要になってくるのだと思います。私は目標は口に出しても出さなくてもどっちでもいいと思っています。別に口に出さなくても、目標や気持ちがあったかどうかは試合が終わった後にわかることです。陸上は特にそういう競技だと感じます。とにかく、自分の目指している舞台に対してどのような気持ち、プランで日々体を動かしていくかに尽きると思います。     

今は冬季練習の最中です。どんなに練習が好きな人でも、少しは辛くなる瞬間はあると思います。そんな時こそ、自分の掲げた目標であったり、周りの存在を大切にすべきなんじゃないでしょうか。。私自身感じてきたことですが、誰かがくれる言葉の力は大きいものです。陸上競技は個人競技ですが絶対一人ではできません。来年、男子は一部で戦うためにも、本気オーラでぶつかり合える仲間でありたいですね。     

知っている方も多いかと思いますが、内川佳祐は走りこみが大の苦手であり、持久力はそこらへんにいる小学生と同じくらいであります。パワーもまだまだありません。ですが、そこが自分の伸びしろだと思いますし、たとえどんなに練習で情けない姿を見せたとしても、絶対来年は跳んでやります。     

「もっと遠くへ跳びたい」その気持ちだけはぶれません。この気持ちをこれからも大切にしていきたいです。     

2015年。個人としても、チームとしても実りある年にしたいです。やってやりましょう!長くなりましたが、これでコラムを終わらせていただきます。
2015年1月21日 内川 佳祐

『新しい挑戦』

はじめまして!
G類美術専攻2年の大川楓です。4パーを専門種目としています。しかしわたしは2014年のシーズンを終えて、棒高跳びに挑戦することを決めました。私ごとになりますが、そう決めたまでを少しお話ししようと思います。

わたしは中学生から陸部にはいってずっと短距離ブロックでやってきました。母校は学大付属の国際中等で、一回生という先輩がいない立場でもあったために中心で陸部を引っ張ってきました。高校3年生で4パーで大幅にベストを更新することが出来て国際中等で第一号の関東大会出場者になれて、学大で活躍する先輩や仲間に比べて成績は全く目立たないものですが、私にとっては何よりもすごく喜びを感じた瞬間でした。
わたしは4パーが大好きです。勝てる嬉しさや速く走れる楽しさは4パーが教えてくれました。しかし高校を出てから走りや練習でベストを更新することはあっても4パーで結果が全くついてきませんでした。怪我や不調の選手が出てぎりぎり対校選手に選んでもらってはいましたが、選んでもらっている身、結果をメンバーに返せないのが何より辛かったです。少しずつ勝てる自分を想像出来なくなってる自分がいました。4パーは好き、短距離は好き、でも自信がなくなるにつれて嫌いになっていきそうでした。努力して練習しても意味ないのではないか、練習に身が入らなくなったのも事実です。
この時期に疲労骨折もかさなり練習も出来なくなっていたとき、ちょうど移行期にはいり、ふと今までやってみたいと心の底で思いながら怪我が怖くて挑戦出来なかった棒高を気分転換にしてみようと思いました。本当に軽い気持ちでした。棒高跳びはもちろん、幅跳びすらしたことないわたしにとって跳躍競技は全てが未知でした。でも初めてだからこそ出来るようになる瞬間がすごく楽しかったんです。全てがゼロスタートの私に先輩たちは手取り足取り教えてくれて、練習が楽しいと本当に久しぶりに心から思えました。そしてやっぱり私は陸上競技が好きなんだ、とあらためて実感しなおすことができました。

私にとって棒高跳びへの挑戦は未知で、なにもかもが不安です。でも不安だからこそワクワクできる、そんな感情があるのも事実です。
自分が8年前陸上を始めたとき、わたしはワクワクしてました。全く結果は出なくても、人と競い合うことが、今の自分を超えられるとおもって練習出来ることがすごく楽しかったんです。だから陸上を始めました。

でもいつのまにか結果や記録にとらわれて自分で自分のクビをしばっていました。私たちは楽しくて競技が好きで、今の競技をはじめたはずです。

楽しいだけじゃ結果はついてこない
わたしは苦しいところから逃げただけかもしれません。何も結果を残せず終わってしまうかもしれない。

でも、わたしはやっぱり関東インカレにでたい!もう一度新しい場所で、目指せる可能性が少しでもあるなら挑戦してみたい!仲間にお世話になっている人に恩返ししたい!
そんな思いで棒高跳びにチャレンジしています。

最後に…
長くなりましたが、もしみなさんの中にも結果が出ずつらくて苦しい陸上をしている人がいたら、わたしたちは好きで、楽しくて競技をはじめたこと、もう一度思い出してみてください!楽しいからこそ、好きだからこそ、全てをかけてみようと思える、わくわくすることを忘れちゃいけない、わたしはそう思います!
2014年12月17日 大川 楓

『ケジメ』

部員コラムインタビュー記事第三弾です。今回のお相手は卒論真っ只中の4年生から、男子短距離ブロックの村上拓郎さんです。(以下敬称略)

―それでは、拓郎さんよろしくお願いします。
拓郎さん「よろしくお願いします。」

―卒論でお忙しい中、ありがとうございます。進行具合はどうですか?
拓郎さん「昨日はほとんど寝てないかな。(笑)一日10時間ぐらい、部活とは違う集中力を発揮してるね。(笑)進行具合としては40%くらい。これから追い込みをかけます…」

―24大学対校戦で大学4年間の陸上生活を終えられました。今振り返ってみてどうですか?
拓郎さん「大学での競技生活の大半はケガを防げなかったから、悔しい思いが90%くらいあるかな。残りの10%は一応短距離3種目で自己ベストを更新できたっていう面もあるけど、やっぱり最後までアキレス腱には悩まされたかな。」

―記録面では悔しい場面も多々ありました。
拓郎さん「2年生の時にアキレス腱を痛めてから、ケガと付き合ってきたけど、本当に悔しい思いが大きいな。思い描いていた目標タイムは、やっぱり100で言うと10秒台、400でいうと49秒台というのがあったけど全く届かなかった。」

―2012年時の短長ブロックは3人でした。その時と比べて今の短長ブロック、短距離男子はどうですか?
拓郎さん「短長と短距離男子の両方に言えるのは、人数が多いこと。競技力が昔より高いから、意識が高い。昔だとタイム差があってなかなか競り合うことができなかったけど、今は競り合うことができる。でも、昔の3人の頃は意思疎通はほぼ100%できてたかな。(笑)意見を言い合うことができたし。(笑)今でも練習の意図は全員理解できていると思うけど、それぞれの意図に差があるのかなって。」

―これからの短距離ブロックに期待することはありますか?
拓郎さん「ブロ長の岩崎(領,3年)がしっかり考えてメニューを立ててると思う。でもそのメニューを中心にして、そのメニューに意見するぐらいに、意志疎通を計っていく必要があるかな。でも、冬季はしっかりと練習を積んで、春シーズンや関カレでしっかり結果を出してくれると思うし、期待してる。」

―関カレというお話が出ましたが、拓郎さんが昨年代交代して幹部学年を迎えてから何か心境の変化はありましたか?
拓郎さん「やっぱり幹部学年として引っ張る存在、リードする存在にならないといけないし、でもその中で自分は競技力が後輩よりも高くない。それでも、引っ張っていかないといけないってことは常に考えてたかな。後輩は「もっとこうしたらいいと思うのにな」と思う所も色々あると思うけど、上級生に意見しづらい部分もある。そういう部分を引き出すことが大事だと思ったかな。やっぱり、田部(達弥,4年,前主将)とか石田(竜祐,4年,前主務)とか笹沼(庄吾,4年,前男子短距離ブロック長)みたいにしっかり引っ張っていく人がいる中で、そういう人と後輩とのギャップを埋める、意志疎通を計る「仲介人」(笑)のような役割を意識してたかな。」

―特に男子MTでの「下の者が上にくらいつくぐらいの気迫が必要だ」という言葉は印象に残っています。
拓郎さん「完全に今まで忘れてたわー。(笑)ゼロだった。(笑)まあ、ありきたりではあるけど、うちの部は実力差があって、求めているレベルの差もある。そのせいでどうしても部がばらけてしまうように感じていて、やっぱり関カレに向かうのに部の気持ちを一つにしていく必要がある。そこで競技力が低い選手こそが意識を高めてやっていかないと、競技力が高い人は当たり前のように関カレとかを見据えてるけど、そういう当たり前のことをやってかないといけない。そう思って、あの場で言う必要があると思って。やっぱり部の一員として頑張る必要があることを伝えたかった。」

―昨年は二部での戦いで、今年から一部での戦いとなります。競技力の低い選手の一部に向けてのモチベーベーションの維持に関してはどうでしょうか?
拓郎さん「一部で戦うのは限られた部員になるけど、陸上の勝負は一瞬で、戦うまでの過程がほとんど占めてる。戦うメンバーのためにっていうのもおかしいけど、一部で戦うためのメニューをやってるわけで、そのメニューに食らいついていく姿勢を、必死にやっていく姿勢を示せば、きっと一部に出場する部員の刺激にもなると思う。一部で戦うことができないとしても、競技力が低いんだから頑張ることが必要で、そんな当然のことができれば、部全体が成長できると思う。」

―関東インカレでの応援はどういう気持ちで全体を引っ張られていたのですか?
拓郎さん「本当はあまり目立ちたくないタイプだから、応援は正直恥ずかしかった。(笑)応援も関カレ前のモチベーションビデオも自己主張することだから、本当に恥ずかしかった。(笑)でも、やっぱり去年の冬季は常に一部に上がることを考えて練習して、一緒に戦う意識を持って、意識を高く持って練習に臨めたっていうのはあった。戦力分析のようなことは毎回やってたけど、それ以外で「何もせずに関カレを迎えるのか…」と考えて、応援を新しく作ったり、モチベーションビデオだったりをやった感じかな。部にとっては本当にきっかけ程度の一歩しか残せてないけど、24大で応援も進化したように、これからも挑戦して発展させてほしいと思う。」

―これまでの競技生活を振り返って、これだけは後輩に伝えておきたいということはありますか?
拓郎さん「みんな長い間陸上競技をやってきて、これまでに陸上でいい思いをしたから大学でも続けていると思う。大多数の人は大学で陸上は最後になるわけで、今は辛いと感じている人もいると思うけど、やっぱり陸上が好きだから続けてると思う。大学はその集大成になると思うから、陸上に対してしっかり「ケジメ」をつけて、どんな形でも満足して終えてほしいと思う。自分としても悔しい思いはあるけど、24大の最後の100mの時には凄い応援してもらいながら走れたし、脚の調子は相変わらず悪かったけど、思い切り陸上を楽しむことができた。陸上人生に満足はしてないけど、そのレースは心から楽しめて満足できたと思う。「ケジメ」はしっかり付いたと思う。大学で陸上をやって良かったと思います。」

―最後に何か一言お願いします。
拓郎さん「普段自己主張しないから、インタビューされるのほんと恥ずかしかったわ~(笑)なぜか志摩(亮彦,1年)が横で飯食ってるし。(横の席で志摩が学芸大丼を食べていました。)

―ありがとうございました。

(聞き手・編集:HP係3年 片井 雅也)
2014年12月4日 村上 拓郎

『おでんの硬い大根~煮え切らない~』

前回の2013年5月大内穂高選手のインタビュー記事より間がかなり空いてしまいましたが、今回冬季練習に入る前にと第2弾をお送りいたします。

今回のお相手は、混成ブロック3年、ブロック長の船場大地さんです。(以下敬称略)

―それでは、船場さんよろしくお願いします。
船場「よろしくお願いします。」

―今シーズンの振り返りをお願いします。
船場「そうですね。今シーズンはシーズン初めに6700点台という、目標に近い記録を出すことができて、このまま順調にいくのかなと思っていたら国士や関カレでブレーキしてしまって、全カレ前も標準を切ることが出来ず、全体的にあと一歩足らずという感じでしたね。特に後半はケガで終わってしまい、煮え切らないシーズンでした(タイトルにかかっている)。今シーズンは準備をしっかりしていたので、その分思い入れも強かったです。」

―今年は勝負所で結果を出せませんでしたね。
船場「そうですね、原コーチ(投擲コーチ)にも言われたことなのですが、やはり全カレB標準である6820点に一つ壁を作ってしまっていました。自分では意識していないつもりだったのですが、試合中にはやはり高い壁だと思ってしまっていたように感じます。」

―今年は武内君の全カレでの活躍、荒谷君の全カレB標準の突破がありましたが、その点に関してはどのように考えていますか?
船場「そこに関しては、素直に嬉しく素直に悔しくも感じています。同じブロック員、特にブロック長としてブロック員の活躍は素直に嬉しいです。しかし、一競技者としてこのまま負けるつもりは毛頭ありません。でも、いまあがいていてもしかたがないと思っています。」

―武内君や荒谷君は関カレに混成種目以外の単体種目でも出場できるように、得意種目が強い印象があります。
船場「そうですね、私も武器を作りたいと考えています。特に投擲種目が一つの武器になると思っています。武内が走り込みで400mもあそこまで記録を伸ばして、「走り込みが大事」ということを証明したように、スプリントの底上げも重要です。そこを見習う必要もありますが、自分なりのスタイルを確立したいと思います。3年目にして、まだそのスタイルは模索中ですが。(笑)でも、幅跳も7m跳べると思うし、ハイジャンも1m90跳べると思うし、100も11秒前半では走れると思います。本当に「惜しい」。何かが全部足りないのだろうと思います。」

―それを受けて、練習に対するモチベーションに変化はありましたか?
船場「1,2年の頃だと相当焦っていたと思います。いまは焦りがなくて、落ち着いています。根拠はないけど、それなりに自信もあります。大人になったというべきか…(笑)こういうところで大人になっちゃいけないのかもしれないけど。(笑)」

―普段は何を意識して練習されていますか?
船場「とりあえず、松山さん(直輝,学大OB走高跳)や佐脇さん(匠,愛知教育大三段跳)とか強い選手について回っていました。言ってしまえば、その人たちのマネばかりしていました。うまく吸収できた部分もあれば、そうじゃないところもあって、そういうところはきっと自分自身で能動的に考えられていなかったからだと思います。今年は頭でっかちにならずに「歩くより走る」!(笑)つまり、「考える前に行動する」ということを意識して練習しています。今はケガしてるから、できてないけど。(笑)」

―他の陸上部の人の練習に対する姿勢を見て、どのように感じますか?
船場「そうですね、正直みんな何を根拠に練習しているのかわからない。とりあえず楽しみたい人もいれば、上を目指したい人もいる。中には中途半端な人もいる。そういう中途半端な人は一度、陸上以外の外の世界に触れてみると良いと思います。先日、骨を折る怪我をしてしまって、家に引きこもっていました。一応骨折という大きな怪我なので、親に連絡をしました。父親も陸上をやっていたので、毎回色々と言われていた中で「今季で(標準)を切らなきゃ終わり。」みたいなことをよく言われていました。今回連絡した時も、「お前終わったな。」とわかりきったことを言われました。しかし、「陸上なんて人生の中ではたったこれっぽっちしかない」と。「それなら、今は来年の教職とかに向けてやることも色々あるだろう」と。「それでも陸上をやりたいなら、ブロック長なんだから後輩の練習を見たりとか、色々やれることはあるだろう」と。そういう話しを聞いて、親のありがたさを感じながら号泣。このように、移行期にはしっかり陸上から離れて、私が親と話したみたいに、外の世界で新しい価値観に触れて冬季練習に臨んでほしいと思います。」

―それでは、来季の目標と野望を教えて下さい。
船場「全カレ入賞と7000点オーバー。そして、密かに個人選手権に投擲種目で出場することと、投擲ブロック(特に落合、村松)にやり投や円盤投で勝つという野望が…(笑)」

―最後に何か一言お願いします。
船場「とにかくみんなで楽しみましょう!!実はみんなのこと大好きなんだよ。」

―ありがとうございました!!

(聞き手・編集:HP係3年 片井 雅也)
2014年11月4日 船場 大地