第479回「だから、勝ちたい」

こんにちは。広島市立舟入高等学校出身、B類保健体育科専攻の上田万葵です。第72代女子主将を務めさせていただいています。専門種目は800mです。

毎週全体集合で話をさせていただいていますが、私のことをよく知らない人からすると怖そうと思っている人もいるかもしれません。よく言われますが、そんなことないです (;;)

ただ、目つきが悪くて、反応が薄くて、態度が悪いだけです。

この印象で主将の話を聞かれると、語弊が生まれることがあるので、ほんとに、お願いします(;;)

今日から宮古島合宿で、今は沖縄へ向かう飛行機の中でこのコラムを書いています。はしゃいでいる1・2年生が可愛いくて引率の先生の気分です✌

沖縄に向かっているということで、高校3年生の沖縄IHを振り返ろうと思います。

当時はJK✌だったので、飛行機に乗る時からかなりはしゃいでいました。高校最後のインターハイ、そしてその年の日本選手権で5位入賞していたこともあり、周りからの期待はかなり大きかったです。そのプレッシャーから何とか逃れたい、その一心で、怪我しちゃわないかな、棄権できないかなと考えてしまっていました。暑いし風強いし雨降るしでもうやる気がどんどんなくなって、逃げる勇気もないしもう走るしかないという気持ちで走りました。もちろんアドレナリンも出ないのでどんどん疲れていくばかりです。1日目の400mで疲労困憊、2日目からの800mでは予選からかなり力を出し切ってしまい、何とか決勝には進んだものの、大失速し8位で終わりました。

表彰で悔し涙を流す選手がいる中、私は悔しさも感じることなく涙を流す事も出来ませんでした。やっと終わったという解放感だけでした。

広島に帰って、落ち着いて、やっとその悔しさに気づきました。最後のインターハイ、優勝するんじゃなかったの?それが1番の目標じゃなかったの?と。何のために3年間頑張ってきたのか、分からなくなっていました。後悔しても、もう遅かったです。

私が最後までやりきれなかったのは、「誰かのため」がなかったからだと思います。当時の私は早くプレッシャーから解放されたいという自分勝手な気持ちしかなく、応援してくれている人達のことを考えることが出来ていませんでした。

私の高校はいわゆる「強豪校」ではなく、出場人数も少なかったこともあり、チームでインターハイ頑張ろうみたいな意識はほとんどありませんでした。個人で頑張ろう、いいタイムを出そう、という気持ちばかりです。

大学に入ってから、チームで戦うことがどれほど素敵なものなのか気づきました。チームのために1点でも多く稼ぐ、1秒でも早くゴールする、そういった意識を持って戦う先輩方に大きく心を動かされました。

誰かのために戦うってほんとに素敵な事だなと思います。

自分だけじゃない、みんなと喜びを分かち合いたい、だから全力を尽くす。そう思えるチームに出会えました。このチームに所属できて幸せです。

最後に出場した関東インカレは1年生の時、2年3年は怪我で出場することができていません。全日本インカレも2年生で出場したのが最後です。

主将となり、ラストシーズンを迎えようとしている今、誰よりもこの部のために戦う意志を持っていると思います。今年こそ、学大陸上部に貢献し、笑って終わりたい。

そしてみなさんにもついてきて欲しいです。

いよいよシーズンインですね。

皆さんが掲げた「志」を忘れず心の中に持ち続けて、全力で駆け抜けましょう。

みんなが色んな場面で輝いて、最高の笑顔で今シーズンを終えられますように。

同期のみんな、ラストシーズンめちゃくちゃに暴れようね!