第488回「後輩育成と自らの成長」

東京都立富士森高等学校出身、投擲ブロック二年の千葉洋輝です。この度は部員コラムを書かせていただく機会をいただきましてありがとうございます。精一杯書かせていただきますのでどうか最後までお付き合いよろしくお願いします。

 ”教育とは人が全てである”この言葉は私が働かせていただいている学習塾の企業理念の一つです。この言葉は、教育は究極的には、人対人であり、何よりも人(教育者)が重要であるという意味です。私はこの言葉が数ある企業理念の中で最も心に残っています。なぜなら、教育には様々な種類がありますが、学校教育以外にも、人材育成や後輩育成も教育に含まれると思うからです。
 私は、二年生になり後輩育成をしなければならない学年になりました。部活動は競技レベルを向上させて、結果を出せば良いだけだから後輩育成はしなくても良い。といった過激な発想を持った人は学芸大学にはいないと思いますが、私は部活動における後輩育成は先輩の責務であると考えています。
 なぜなら何代にもわたって繋いできた部を存続させて行くためには正しい価値観を持った人が必要になるからです。またそれだけではありません、後輩育成をすることは自分自身の価値や強みを磨くことと同義だからです。例えば、同じ言葉であっても、誰が話すかで説得力や言葉の魅力は変わってきます。後輩を育てたいと思うなら、まずは自分が育ち、魅力的な人間になることが必要であり、後輩育成を通じて自身の成長を促進させます。自分の強みがなんなのか、それが他者にどんな影響を与えるのか、自分は後輩からどんな先輩だと思われているのか。まずは知ったり考えてみることは非常に重要なことだと思います。
 私は以前はとても後輩を育てられるような人間ではありませんでした。言葉に重みはなく、背中で引っ張るような人とは真反対でした。それは言葉を生み出す知識の欠陥や、人としての行動の不足、正しい価値観や在り方というのを知らなかったからです。
 そんな私も多くの人のおかげで、たくさんの経験を積ませてもらい、成長をすることができました。部活動では同郷出身の先輩から言語化について多くの部分で知識やご指導をいただきました。また、学習塾では社会人になる前の大学生としての在り方や、先輩としての立ち振る舞いについて学びました。私を育ててくださった多くの先輩方、そして同期、この機会に感謝をさせていただきます。本当にありがとうございます。
 教育に終わりはありません、さらに多くの知識や経験、そして変化して行く人に合わせた処方ができなければなりません。今では投擲ブロック一年生三人の成長を促せるように努力していますが、確かな成果はまだ掴めていません。私が育てた後輩がまた新たな後輩を育て、先輩らしくなったなぁと感じた時がその成果なのでしょう。きっと三人なら大丈夫です。期待しています。
 一年生三人には私が未熟であるが故に多くの迷惑をかけたと思います。また他の一年生も同じです。この一年間で多くの先輩方から頂いた言葉や行動はきっと皆さんの礎になっています。その礎をもとに来年の後輩を育て、それが毎年繰り返され、東京学芸大学陸上競技部が魅力ある人で溢れることを期待しています。
 最後に、偉そうなことを言ってきましたが、私自身はまだまだこんなことが言えるような人間ではありません。しかし、このコラムを読んで少しでも後輩を育てたいと思う人が増えてくれれば、このコラムにも価値が生まれます。ぜひ私のコラムを価値あるコラムにしてください。期待しています。